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こんにちは、「おさけと -osaketo!-」スタッフのにやまです。
 
早速ですが、こんな言葉を聞いたことはありませんか?
 
「一麹(いちこうじ)、二酛(にもと)、三造り(さんつくり)」。
 
親しみのある方は知っているかと思いますが、
 
日本酒の製造過程において、とっても大事なことを言っているわけですね。
 
 
「一麹」とは「麹造り」のことを、
 
「二酛」とは「酒母造り」のことを、
 
「三造り」とは「もろみ(造り)」のことを指します。
 
 
今回はこの中から二つ目の「酒母(しゅぼ)」について、まとめてみました。
 
ここが分かると「山廃仕込み」や「生もと仕込み」などの意味も分かります。
 
 
 
酒母
※日本酒の製造工程一覧
 
 
 
 
 
■酒母(しゅぼ)とは?
 
 
酒母というのは、簡単に言えば「酵母を大量に培養したもの」です。
 
日本酒における「酵母」の役割は「糖質」を「アルコール」に変換することで、
 
この酵母が大量になければ日本酒はできません。
 
ですからまずは「酵母」をたくさん増殖させてから、
 
アルコール発酵をさせていこう、というわけです。
 
 
 
酒母
※石川県 福光屋の酒母造りの様子
 
 
 
 
 
■酒母の作り方
 
 
酒母の培養方法ですが、まず200kg程度の小さなタンクに
 
蒸米、麹、水を入れます。
 
そこへ「乳酸、または乳酸菌」を添加して、さらに少量の酵母を入れます。
 
ここから2~4週間ほど待てば、酒母の完成です。
 
 
 
酒母
※こんな感じ
 
 
 
ここでひとつ、ポイントがあります。
 
 
酵母は非常に弱い微生物で、野生の雑菌などが酒母に居ると、
 
一緒に淘汰されてしまいます。
 
ただ「酸に強い」という特性を持っているため、
 
「乳酸、または乳酸菌」を添加することで、
 
悪さをする雑菌を退治しつつ、酵母だけを増やすことができるのです。
 
 
 
 
 
酒母
※酒母づくりを終えてから「もろみ」づくりは始まります。
 
 
 
■酒母の種類について。< 生酛(きもと)、山廃(やまはい)、速醸(そくじょう)の違い >
 
 
上記では「乳酸、または乳酸菌」を酒母の入れる必要性を書きましたが
 
この「乳酸」を入れるのか「乳酸菌」を入れるのかによって
 
酒母の種類は、以下の2つに分かれます。
 
 
 
・生もと系酒母(きもとけいしゅぼ)
 
酒蔵の中に生息する乳酸「菌」を酒母の中に取り込み、
 
繁殖させて乳酸を得る方法。
 
古来からの方法で、今ではこの製法で日本酒を造る酒蔵の数は限られます。
 
濃醇な味わいの日本酒になります。
 
 
 
・速醸系酒母(そくじょうけいしゅぼ)
 
酒母造りの最初に段階で液体の「醸造用乳酸」を加えて、
 
素早くタンク内を酸性にする方法。
 
近代の酒造りにおいては欠かせない方法で、
 
淡麗な日本酒に仕上がりやすい。
 
 
 
 
酒母
 
 
 
ここからさらに「生もと系酒母」は製法により以下の2つに分けられます。
 
 
・生酛(きもと)
 
酒母造りの過程で糖化を早めるために
 
タンクに入った蒸米を櫂(かい)と呼ばれる棒ですり潰していました。
 
この作業を「山卸し(やまおろし)」と言い、
 
米をすり潰すことで酵母や乳酸菌などの微生物の環境が変化して
 
独特なヨーグルトにも似た香味が出てきます。
 
 
 
・山廃酛(やまはいもと)
 
明治42年になると、当時、重労働であった「山卸し」をしてもしなくても
 
「成分に違いはない」という推論が国立醸造試験所より発表されました。
 
これによって「山卸し」を「廃した」、「山廃(やまはい)」というのが
 
広まっていったのです。
 
 
 
どちらも乳酸菌を利用しており、乳酸菌は「乳酸」以外にも様々な成分を出します。
 
また便宜上、「成分に違いはない」と書きましたが、
 
酒母の環境はかなり異なるため、香味も変わってきます。
 
いまでは「生もと系酒母」といえば、ほとんどの酒蔵が「山廃仕込み」ですが
 
独特な香りと味わいを出すために「生酛仕込み」で日本酒を造る酒蔵も
 
まだ少なからずあります。
 
 
 
 
 
【まとめ】
 
いかがでしたでしょうか。
 
日本酒造りにおいて重要な「酒母」は、その工程でいくつかの種類に分かれていきます。
 
「生もと」に「山廃」、「速醸」などで、日本酒の味わいも随分と変わってきますし、
 
この他にも、まだまだ酒母の製造方法で変わる日本酒の種類は複数存在しますので
 
今後の日本酒の楽しみ方のひとつとして、ご参考ください。